今日、工房に分厚いお手紙が届いていた。
パネルを4枚納めた、名古屋のお客様からだった。
内容はこれまでの経緯と私のプロ意識の低さが延々と綴られていた。
このお客様からは、幾度となくお客様の言動がその時々によって違うことがあり、
実のところ少し困惑していた。
そして、「そんなに仕事やお金が欲しければ・・・」などといったような内容すら書き込まれており、いささか閉口してしまった。
このお客様の中で、私はかなりの悪者へと変貌を遂げてしまったようだ。
私はこのお客様のように、完璧な人間ではない。
ミスもすれば、目測を誤ることだってある。(今回はステンドのサイズのことではなく・・・)
ましてや、パテの乾きや天候、雨、湿度のことまでは予測できない。帰るときもクーラーをかけて、毎日パネルのパテを乾かす努力をしていた。
このお客様は私の作品を気に入って依頼をしてくださった。とてもうれしかった。
短納期ではあったが、何とかその思いを叶えて差し上げたいと思った。
だって、お家は一生のうちに何度も建てられるものではありませんから。
今回、その想いがすべて裏目に出る結果となった。
キツイ口調で何枚も何枚も私への怒りが綴られていた。
加茂さんの“風の言葉”を思い出す。
“藤田さんが最初にココを始めた、、、その想いがあったでしょ。それを大切にね”と。
今回のお客様との出会いは、お人よしだけで仕事を請けちゃダメだよ、といういい戒めになった。
お客様のステンドを入れたい気持ち、切羽詰って、それでも、やっぱり入れたいと浜松まで東名で来てくださったお客様。
引渡しから逆算しても、間に合わないことははじめに説明したけれど、お客様も「最悪ドア無しでもステンドを待ちます」とおっしゃってくださった。その一言に押されて、じゃ、やりましょう。と請けたのだけど。。。
「引渡しの日は初めから言ってありました、それをパテが乾かないと延ばすのはプロとして失格です。できないのなら、最初から請けないのがプロです」と。
もっとも、です。 どうしても引き渡し日までに本当は欲しかったのですね。。。
あれだけ、言いたいことを書けば、スッキリするでしょう。
お客様の本音とたてまえも、見抜けなかった私は大馬鹿です。
いろんな意味で“ありがとう”です。
事務局・大草さん、
善意で集めたお金ではなくて、すみません。
これは、私が絶対に一円も持っていたくないお金です。
骨髄バンクの活動のためにお役立てください。
本日、送金させていただきました。
よろしくお願いたします。